3年生のゼミを振り返って by Yuna
1.ここまで
秋学期の太田先生のゼミで印象に残っていることは二つあります。1つ目は、卒業論文の執筆に向けての準備です。具体的には、授業内でレポート作成方法の復習をしました。そして、図書館の講習も受けました。入学したばかりの頃に一度教わってはいたのですが、再度確認することで理解を深めることができ、非常に役立ちました。そして、2つ目はレジュメを作成してそれをゼミのみんなに発表したことです。三年生の今頃は、卒業論文のテーマが全く定まっていなかったため、とても不安でした。太田先生のゼミ生の学びが見れる「TEAM NANA」の前期に書いた「WORKS 」のレポートを振り返ってみると、自分が気になっている文献の五つの論文はどれもバラバラのジャンルだったなと感じます。けれど、今学期では多くの文献を読む機会があり、少しずつ自分の関心事を絞ることができました。最終的には化粧品広告に興味があったので、「化粧品広告の日米比較 広告の変遷から見る化粧品広告のジェンダーフリー化」という論文を選びました。ゼミ発表を終えて、みんなの前で発表することはとても緊張しましたが、発表後に太田先生からのフィードバックを頂くことができたので今後の卒業論文の作成に活かしていきたいです。そして友人の発表を聞いてみて、いろんなメディアの新しい知識を得ることができとても興味深かったです。
メディア×英語×CDSをめぐって、自分の興味や理解は変わったか、変わらなかったかについては、個人的には以前よりも興味が湧きました。私はゼミ以外にも太田先生が担当する「女性は英語で踊る」「食は英語で踊る」の必修授業を受講していたのでより一層理解を深めることができました。特に、ゲストスピーカーとして日本におけるヴィーガンに関するSaveさんのお話が印象に残っています。世界では、人口の3%が、日本でも2.4%もの人がヴィーガンと考えられていることを知りました。また、温室効果ガスの排出を70%も削減し、水資源の利用を大幅に節約していると知り驚きました。肉食を控え、ヴィーガン食に変えることで、さまざまな環境効果をもたらすことがわかり、実際に数字で見てみると、肉類の生産にどれだけの環境負荷が掛かっているのかを実感できました。一人ひとりの行動が大きな力となり、地球環境に大きな効果をもたらすことを学びました。
(975文字)
2.これから
現時点で、私にとって批判的談話研究とは、まだまだ奥が深いと感じています。批判的談話研究では、言葉や表現が社会や文化にどう影響され、ジェンダーにどのように関わるかをより深く調査していく一歩で、手法やツールの効果的な活用や最新の研究動向への注視が奥深さを増す重要な要素であると感じました。
これから考えていきたいことは、女性の社会的な変化や化粧品広告についです。レジュメを作成したときに私が選んだ論文「化粧品広告の日米比較 広告の変遷からみる化粧品広告のジェンダーフリー化―」を読んで、現在と昔の広告の変化についても研究してみたいと思いました。また、この論文では20世紀と21世紀の日本とアメリカの化粧品広告に焦点をあて、様々な文化的・社会的な要因から広告を分析しています。これにより、現代における化粧品のジェンダーフリー化がどのように進展しているのかを明らかにしていたのですが、男性モデルの登場とジェンダーフリーな広告の進展にも関心を持ちました。これが社会の意識や広告にどのような影響を与えているかを理解していくことに魅力を感じました。大貫莉緒奈さんが書いたこの論文を通じて、彼女が本当に化粧品広告に興味を持っていると強く感じました。自分に関心のあるテーマを研究の対象にすることが、読む側にとっても楽しく、自分も大貫さんのように卒論論文を書いていきたいです。
最後のゼミの授業の際に、太田先生が告知していた、今年3月に行われる研究会にも参加してみようと思います。新しいメディア分析の手法であるMCDA(Multimodal Critical Discourse Analysis)について興味を持ったからです。さらに、化粧品のCM分析の実践事例を紹介する予定があるとのことだと伺ったので、これが私の研究にも直接関連していると感じました。化粧品広告を通して表れるジェンダーの変遷に焦点を当て、MCDAを通じて深く分析することで、新たな視点や洞察が得られるのではないかと考えています。
新学期の4年生からは、ゼミの担当の先生が太田先生ではなくなってしまいますが、引き続き卒業論文に一生懸命取り組んでいこうと思います。太田先生、約1年間お世話になりました。新天地でもがんばってください。ありがとうございました。
(925文字)
論文一覧
➀大貫莉緒奈「広告の変遷からみる化粧品広告のジェンダーフリー化―」
http://www.isc.senshu-u.ac.jp/~thb0622/seminar/2021/pdfs/onuki.pdf
20世紀と21世紀の日本とアメリカの化粧品広告比較について。現代の化粧品広告がどのようにジェンダーフリー化しているのか。
② 勝田耕起「20 代女性向けファッション雑誌における言語の特徴: 外来語の場合」
『フェリス女学院大学文学部紀要』2011, 46: 21-
31file:///C:/Users/%E4%B8%AD%E5%B1%B1%E7%B6%BE/Downloads/11000 095.pdf
20 代女性向けファッション雑誌における言語の特徴(外来語)について調査した文献である。
③ 臧薇「日中化粧品広告ディスコースの対照分析: 広告の発話内容を中心
2009.https://catalog.lib.kyushu-
u.ac.jp/opac_download_md/4493112/026_p025.pdf
日中化粧品広告分析を行った文献。化粧品の購買意欲をそそらせる宣伝文句やまたパッケージから受ける視覚効果について分析している。
④片岡義男『アメリカに生きる彼女たち : 一九四九~一九九五雑誌広告に見るアメリカ女性像』研究社/1995年12月/https://lib.seisen-u.ac.jp/opac/volume/261566?current=2&q=アメリカ+女性+広告&total=2&trans_url=%2Fopac%2Fsearch%3FSubmit%3D%25E6%25A4%259C%25E7%25B4%25A2%26base_url%3Dhttps%253A%252F%252Flib.seisen-u.ac.jp%26count%3D50%26defaultpage%3D1%26defaulttarget%3Dlocal%26order%3Drecommended_d%26q%3D%25E3%2582%25A
家庭用のごく一般的な消費財の雑誌広告から、女性が登場しているものを集めて、時代ごとに説明している。
⑤黄順姫「女性ファッション雑誌における 化粧品広告の戦略と機能」JS_42-23%20(3).pdf
化粧品広告は,化粧に関する社会の文化的構造を反映しているのか,それとも, 広告を通して社会の文化的構造に影響を及ぼすのか。
3. なんちゃって卒レポ
Title(題名)日米化粧品広告の比較
Introduction(問題意識) 化粧品のジェンダーフリー化は少しずつ促進されていますが、「化粧は女性のもの」という認識は現在でも日本とアメリカも残っています。その認識をなくすためにはどのような取り組みをしたら良いのか。男性の美容意識の変化についてメディアの影響の調査。
Literature Review (先行研究)
片岡義男『アメリカに生きる彼女たち : 一九四九~一九九五雑誌広告に見るアメリカ女性像』
大貫莉緒奈「広告の変遷からみる化粧品広告のジェンダーフリー化―」
美容に関する意識や社会の発展がどのように変わっているのか。
Methodology(分析方法) Data Analysis(データ分析)
化粧品広告やテレビcmなどのメディアから分析する。
Conclusion(結論)
メディアの進化が及ぼす影響や、異なる文化的背景を持つ国々の広告戦略の違いについて研究してみたいです。さらに、現代の広告との比較を行い、消費者の意識の変化についても深堀りしてみたいです。「化粧は女性のもの」という認識は現在でも日本とアメリカも残っています。その認識をなくすためにはどのような取り組みをしたら良いのか。ということと、男性の美容意識の変化について詳しく分析していきたいです。
0コメント