人生初の批判的談話研究 by Miou
① はじめに…ゼミに入った理由・授業に対して抱いていた印象
私がこのゼミに入った理由は、私たちが日常生活の中で当たり前のように利用しているSNSやメディアに関する研究というところに興味を持ったからである。
研究というと、身近なものを題材にするというよりも、普通に生活しているだけでは触れることのない学問が研究対象であると思っていた。
そこで私は、興味を抱いているステージや舞台なども、一種のメディアなのではないかと考え、また、それらを研究・分析したいと思い、太田奈名子先生のゼミを志望した。
しかし、自分の興味のあることを研究・分析できるということにワクワクしつつも、批判的談話研究という言葉を知ったのが初めてで、今までで一度も聞いたことがなかったため、不安も大きかった。
また、そこに「英語」という一つの言語を踏まえるとなると、単に研究・分析するよりも、はるかに難しいものなのではないかと感じていた。
② ゼミで面白かったことなど、今学期の振り返り
前期のゼミの講義を終えて、講義内で面白かったことは、お菓子のコマーシャルを分析したことである。
コマーシャルに起用されている芸能人や背景デザインや色使いなどの視覚面、セリフや使われている音源などの聴覚面というように、今までは着目したことがなかった点について、他のゼミ生と共に深く考え、また、自分とは違った意見も聞くことができ、興味深かった。
なぜ企業側はこのようなコマーシャルを制作したのか、また、なぜ人々がこの商品を手に取るのかなど、完全にではないが、少し理解できた。
コマーシャルというものを、今までは番組の合間に流れるだけのものとして退屈に感じながら見流していたが、一つの広告として、そのマーケティング戦略を意識しながら見てみると、より多くの批判的な見方を見つけられるのではないかと思った。
ある物事に関して、まだ自分の視点のみからでは見つけることのできない見方・考え方があるかもしれないので、様々な論文を読んでみて、見つけることができるようになりたい。
また、今学期の振り返りとして、自身のレポートの書き方に関して、改善していくべきであると感じた点がいくつかあった。
まず、お菓子を研究対象として分析したレポートでは、1000字程度でまとめるべきところを、1366字と、大幅に超えてしまったという点である。調べて得た情報を沢山述べるのではなく、必要最低限の情報を厳選して、自分なりの考えや分析を述べるべきであったと思う。
しかし、少なすぎても内容が薄くなってしまうため、自分が読み手になった際に必要であると感じるものは何かを考え、かつ字数を意識してレポートを作成できるように努力したい。
前回のレポートでは、必要な情報と不必要な情報とを区別し、不必要なものを削除することの難しさを知った。
それから、パラグラフの順序を読み手が読みやすいように工夫するべきであると感じた。
書き手という自身の立場のみならず、いつでも読み手の立場に立って作成するべきであると感じた。
③ 現時点のこと・これからのこと
現時点で、私にとって批判的談話研究とは、自分の中に存在する固定観念を変えるようなものである。私たちの日常生活におけるあらゆるものを分析することができる研究であり、自分の物事への見方や考え方を変えることにも繋がる。
現在、興味があるトピックは、方言の多様性である。まず方言とは、共通語・標準語とは異なる形で、ある一定の地域でのみ使われる語のことを指す。多様性(diversity)とは、互いに異なる特徴、特製を持つ人やものが共に存在する集団のことを指す。
言語というものに多様性が必要なのは、言語というものが、価値観や文化的な表現を伝えるものであり、人類遺産を構成する必要不可欠な要素であるからであると考えられる。
方言とは、日本のみならず、あらゆる国にも存在する。私は外国語に興味があり、他国の方言についても興味がある。
これから読んでみたい文献も、方言に関するものである。
『方言の多様性から見る日本語の将来―標準語ばかりでよいのか―』という論文を読み、改めて考えさせられた。
私が「方言」に対して疑問を持った点は、関西地方の言葉を使う関東在住の人々は多い。多いにもかかわらず、それらは関西弁と呼ばれ、方言としての扱いをされている。
更に、いつまでも方言が抜けない人に対して否定的な意見を持つ人もいると聞いたことがある。
しかし関西の人々からしてみたら、世間一般的に言われる関西弁こそが、標準語ではないかと考えられる。
私が住んでいる地域にも、大学の友人には伝わらない方言が存在し、実際に私自身もそれらを日常生活の中で使っている。
そこで、私は方言というものに関しての分析をしてみたいと考えた。
また、それらに対する理解を深めたいと思う。 (題名、名前、参考文献を除き1948字)
参考文献
・佐藤髙司-「言語教育の基礎としての方言教育」2015,03,31
https://kyoai.repo.nii.ac.jp/
言語教育の基礎作りを目的とする方言教育の小学校における具体的指導案例(単元例)を提示する。
・木部暢子-「方言の多様性から見る日本語の将来―標準語ばかりでよいのか―」2011
https://www.jstage.jst.go.jp/
方言の多様性という面から標準語を批判的な視点から分析する。
・木部暢子-「日本語方言の多様性―アクセントの地域差―」2017
http://repository.tufs.ac.jp/
アクセントの地域差の概観や形成を、各地域の方言から分析する。
・Sungsook RAH-「大邱韓国語の音韻論」
https://www.jstage.jst.go.jp/
生成音韻論の枠組みで大邱韓国語の方言の音声パターンを予測するための一連の規則を仮定することを試みる。
・閔光準―「韓国語ソウル方言のイントネーション(<特集>諸言語のイントネーション)」2007
https://www.jstage.jst.go.jp/
ソウル韓国語のイントネーションの特徴についての概説。
・武本昌三「イギリス英語方言概観」1976
file:///C:/Users/Owner/Downloads/RLA_52_117-150%20(1).pdf
古期英語の方言、中期英語の方言、近代英語の方言、現代英語方言の調査についての概説。
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