前期の太田ゼミで学んだこと by Yuna
1.はじめに
太田先生のゼミに入った理由
私はゼミを選択する頃は、自分が研究したいテーマや興味を持つ分野がまだ明確ではありませんでしたが、太田先生の批判的談話分析という研究分野に興味を持ちました。そのきっかけは、研究法演習の太田先生のゼミの紹介動画にあった「インスタグラム・LINE・SNS・テレビ番組」といったワードにひかれたからです。批判的談話分析は私たちが日常的に身近に触れているメディアと結びつけながら学ぶことができるという点が特に魅力的でした。また、2年生の必修授業であるCommunicative Grammarで太田先生の授業を受講したことがあり、その時の先生の講義が面白かったことも、太田先生のゼミに興味を持ったきっかけとなりました。さらに、その授業内で先輩方(現在の4年生)がゼミで取り組んでいる内容を時々、先生がお話しされていたのを聞いて、興味がさらに高まりました。これらの理由から、私は太田先生のゼミに入ることを希望しました。
2.ゼミで面白かったこと、初めて知ったこと
今学期のゼミでは、お菓子のパッケージをもとに分析したり、プリッツの㎝をもとにメディア分析の拡張をしたり、実際に太田先生にブログを添削してもらい、クラスメイトと意見交換をしたりしました。
特に、お菓子の分析は私にとって1番印象に残り、面白く感じた経験でした。これまでお菓子のパッケージに載っている英語や広告の英語に対して、販売促進にどのように役立っているのかを考えたことがなかったので、新しい発見がありました。お菓子は私たちの日常的な楽しみであり、身近な存在ですが、分析を通じて意外な側面や深い知識を知ることができ、楽しく学ぶことができました。私が分析したお菓子はキットカットでした。キットカットのパッケージや広告には英語が使用されていたので、その英語表現を分析し、その英語がお菓子の販売促進にどのように役立っているのかについて考えました。「Have a break, have a KitKat」というフレーズは、忙しい日常から一時的に離れ、リフレッシュするためにキットカットを楽しむことを提案していました。このフレーズを使用することによって、日本人だけではなく、世界中の消費者(国境を超えて海外の人々に対して)に向けたメッセージを効果的に伝える役割を果たしていることを知りました。消費者の感情を刺激するような表現が使用されていることに気づきました。
また、同じお菓子を研究しているクラスメイトと情報交換する機会があり、異なる視点からお菓子を見ることができました。一つの商品に対して、異なる感想や評価があることを知り、面白いなと思いました。また、それぞれの意見には個々の理由があることを理解しました。この情報交換を通じて、自分の考えを客観的に見直すことができました。そして、新しい視点を得ることができたので、非常に勉強になりました。
さらに、お菓子の分析から商品開発のプロセスについても理解を深めました。パッケージングや販売戦略には多くの工程があることを知り、食品産業の裏側で行われる研究や努力に対する理解が深まりました。
これらの経験を通じて、身近な食品であるお菓子の分析を通して、興味を持ちながらも多くの知識や視点を得ることができました。クラスメイトとの情報交換を通じて、自分の研究を客観的に見つめ直すことができたことも、今後の研究(来年に書く卒業論文など)に活かしたいと考えています。
3.これから
現在の私にとって、批判的談話研究は未知の分野で、まだ十分な知識を持っていないと感じています。しかし、今後とも興味と好奇心を持ちながらこの分野を積極的に探求していきたいです。例えば、具体的なテーマを通じて、批判的談話研究が社会にどのような影響を与える可能性があるのか、そして言葉やコミュニケーションの力が意識形成や意見の形成にどのような役割を果たすのかを深く理解したいと考えています。
また、言葉が持つ力を理解することは、メディアや政治、広告、教育など、日常生活で遭遇する様々な情報において有益であると考えています。言語が社会や文化に与える影響を理解することで、メッセージの解読や意味の変容をより深く理解することができると思うからです。
さらに、同じ研究分野に興味を持つクラスメイトと情報交換を通じて、新たな視点やアイデアを得たいと思っています。そこから、自分の研究につなげていくことを目指します。批判的談話研究を通じて、言葉の力と社会との関わりについて深く知りたいです。現時点では理解していない部分も多いですが、探求心を持ちながら学びを進めていきたいです。
後期のゼミに備えて、以下の参考文献を夏休みの間に読み、ゼミ発表候補となる文献を探したいです。
1958字
参考文献リスト
1,片倉葵・菊竹雪「お菓子のパッケージに見る普遍的なデザイン手法の伝承について」(雑誌名不明) 2018.6.
この論文は、駄菓子など、昔ながらの日本らしいお菓子のパッケージデザインから、現代の日本のお菓子のパッケージデザインについての考えを述べている。
2,茂呂 雄二・小高 京子「日本語談話研究の現状と展望、研究報告集」1993.03国立国語研究所報告;105
現在の状況と将来の展望に焦点を当てた研究について
3,瀬戸下桂香. "SNS 上のコミュニケーションで用いられている非言語アイテムのディスコース分析." 明星国際コミュニケーション研究 14 (2022): 99-126.
非言語アイテムを含む投稿やコメント、リアクションなどを収集し、その非言語的要素がコミュニケーションにどのように影響を与えているかについて
4,井田厚「感性価値を追求した化粧品パッケージデザイン開発」、日本化粧品技術者会誌、2012年46巻1号p.26
化粧品のパッケージ分析について
5,鈴木香子. "ラジオの心理相談の談話の構造分析." 早稲田大学日本語教育研究 3 (2003): 57-69.
NHKラジオ第一放送「暮らしの電話相談」をもとに、相談者の談話の特徴や、ラジオの相談の構造について分析している。
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