ゼミで学んだこと、また、これからについて by Mioka

1.ここまで

秋学期のゼミでは、論文紹介のレジュメをそれぞれで作り、各々発表しあったことが思い出深い。授業の大半を占めていたことも関係しているのだと思うが、その授業、毎回毎回が有意義な時間でおもしろかった。

また、第二回の授業での、レポート作成のスリーステップや図書館講習に関する動画では、レポート作成に当たって一番重要な基礎を、改めて再確認することが出来てとてもいい機会だったと感じる。二年前に教えてもらったことかもしれないが、いくつかあまり覚えていない図書館の活用方法もあったので、とても勉強になった。

授業の後半でのレジュメ発表では、たった13人の発表ではあるが、みんなそれぞれテーマにしている文献に個性があり、興味深かった。私は、吉光正絵さんの、『ライブ・エンターテインメントとファン活動 COVID-19自粛期間の「推し活」』という文献をもとに発表をした。自分の興味のあるものが、このような推し活類のもので、自分のテーマだけ、趣味に沿いすぎていて、遊んでいるように思われるのではないか、と不安な気持ちも少しあったが、他のクラスメイトも、『アイドル・エンタテインメント概説(3)~アイドルを「推す」「担」行為に見る「ファンダム~』という文献で発表をしている子や、同じ吉光正絵さんの文献でも、『K-POPブーム期の韓国メディアとファン-「見えるラジオ」の調査結果から-』を発表している子もいて、とても安心した。さらに、似たようなテーマでも、様々な文献や考え方があることを学べたので、とても参考になった。自分と違うようなテーマで発表をしている子の方がもちろん多かったのだが、『芸能バラエティ番組における文字テロップの日韓比較 : 目的と機能による使用頻度を中心に』というものや、『字幕と吹き替えの比較』のような、普段、何気なく目にしているテロップや字幕・吹き替えも研究対象になるんだと、新鮮に思い、このような内容にも少し興味が出た。自分の今、興味のある推し活類のことで、比較できるものがパッと思い浮かばないため、何が比較できるかを意識しつつ、今後も自分なりに推し活について熟考し、そしてそれを批判的談話研究に結び付けられるよう、知識を増やしていきたい。 

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2.これから

現時点で、私にとって批判的談話研究とは、未だに理解しきれていないが、来年度もこのゼミで研究、卒業レポートを書くにあたって、必ず理解しないといけない分野だと認識している。一年間も批判的談話研究を軸に授業を受けてきたのに、まだ理解ができていなくて、自分の要領の悪さにあきれるが、率直に言うとこのような認識である。そこで、私は第一に、批判的談話研究というもの自体の知識を深めなければならないと感じている。おおもとの意味も分からずに新しいことを始めてもあまり意味がなさそうなので、まずはそのものをきちんと理解することが大前提だと考える。「談話」とは、言葉がコミュニケーションのために使われるときに作られる、文脈を持ったまとまりのことを指し、「談話」には、話された談話と書かれた談話があるそうだ。「談話」は、機能・構造・運用の面でその構成要素である「文」とはちがうので、それを明らかにすることが「談話研究」あるいは「談話分析」と呼ばれる研究の目的であるとされている。まずはこの箇所を念頭において、理解度を深めていきたい。ある程度、批判的談話研究そのものの理解度が深まってきたと感じるようになったら、次にステップアップしていき、自分の興味のある文献やテーマを参考に、批判的談話研究という授業名に沿った研究をしていくという流れがいいと思った。

授業内で行った論文紹介のレジュメの発表では、私は現在の自分が一番興味のある、「推し活」についての論文を用い、見解を深めた。自分の好きなものについての論文を探すのは全く苦にならずに楽しかったのに加え、論文にあった、アンケート回答者など、自分以外の考えも多く知ることができ、とても参考になった。そのため、卒業レポートも変わらずに、同じようなテーマの論文で書いていきたいと考えている。しかし、このテーマで、批判的談話研究とどのように結び付けられるかがまだわからない。一つでも、英語の言葉と結び付けられるようなものを探さなければならないと認識しているので、これから様々な論文を探し、読んでいく中で、このことを意識していこうと思う。また、このテーマではないものにしたくなることもある可能性があるので、テーマに絞りすぎず、広い視野で論文を見ていけたらいいと感じた。

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参考文献

宇佐美 まゆみ(国立国語研究所)「談話研究と言語教育 ―1960 年代から現在までの流れ―」〈https://eaje.eu/pdfdownload/pdfdownload.php?index=208-219&filename=kokuken-usami.pdf&p=icjle2018〉(最終アクセス 2023年2月2日)

この論文は、談話研究そのものの要旨や定義がかかれているため、談話研究自体の理解があまりできていない、私にピッタリだと思った。

鈴木知沙(駒澤大学 経営学部 経営学科 4年)「オタクのアイドルへの消費行動要因の検討 〜ファンアイデンティティ・ファンコミュニケーション・育成の使命感に着目して〜」

〈https://www.komazawa-u.ac.jp/~knakano/NakanoSeminar/wp-content/uploads/2022/03/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E7%9F%A5%E6%B2%99%E3%80%8C%E3%82%AA%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%B6%88%E8%B2%BB%E8%A1%8C%E5%8B%95%E8%A6%81%E5%9B%A0%E3%81%AE%E6%A4%9C%E8%A8%8E%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%87%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%80%80%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%80%E8%82%B2%E6%88%90%E3%81%AE%E4%BD%BF%E5%91%BD%E6%84%9F%E3%81%AB%E7%9D%80%E7%9B%AE%E3%81%97%E3%81%A6%E3%83%BC_compressed.pdf 〉(最終アクセス 2023年2月2日)

「育成の使命感に着目」という題名に、痛いところを突かれたような、ドキッという気持ちになった。アイドルを大きく成長させることが自分の務めだと思っているファンも多くいるだろうし、私も少し思っているところもあるから内容が気になった。

宮崎恵実(筑波大学 図書館情報メディア研究科)「オタクはなぜ貢ぐのか

-「推し」にかかわる消費行動の合理化に着目して –

〈https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/record/57046/files/201821633_master_thesis.pdf 〉

(最終アクセス2023年2月2日)

「オタクはなぜ貢ぐのか」というとても大きな主語で、かつ、貢ぐというお金を使う言い方の中でも刺激的な言い方をしていて目に留まった。なんのファンでもない層からしたら、このくらい言い切った方が伝わりやすいのかもしれないと参考になりそうだった。

業界ウォッチ「【データから読み解く】「推し活」市場動向」

〈https://www.ohmae.ac.jp/mbaswitch/oshikatsu_market 〉(最終アクセス2023年2月2日)

Z世代の推し活について書かれており、中には「推し活」をしているか、「推し活」をしているジャンル、「オタク」主要分野別市場規模の3つのグラフがあり、見やすく参考になりそうだと思った。

村山 恵里菜(教育学部 学校教育教員養成課程 教科教育コース 社会科専攻 4年)

「SNS の発達による ジャニーズファンのコミュニティの変化」

〈http://www.edu.utsunomiya-u.ac.jp/sociology/2019murayama.pdf 〉

(最終アクセス 2023年2月3日)

このゼミの一番最近の授業で私が話したこととそっくりなテーマで、とても興味を持った。クロス表やグラフもあり、視覚的にもみやすく、内容も面白そうだった。


3. なんちゃって卒レポ

Title(題名)

SNSの発達による「推し活」の変化

Introduction(問題意識)

「推し活」という言葉が認識され始めたのも、SNSを通して、人がアイドルを応援している活動が公になりやすくなったと感じたため。

Literature Review (先行研究)

元々アイドルを応援している人は多くいたが、コロナウイルスの自粛期間により、そのような人が増えたと感じ、SNSを利用したアイドルの供給とファンの需要に興味を持った。

Methodology(分析方法)

ゼミ生や友達にSNS関連のことや推し活についてアンケートを取る。

Data Analysis(データ分析)

アンケート結果や、様々な推し活に関する論文を参考にする。

Conclusion(結論)

研究や分析から、自分の思い描いていた結果になったかなどをまとめる。

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Welcome to Prof. Nana's website! Take a look at how my students and I are studying/partying together at Seisen University!  清泉女子大学・太田奈名子研究室へようこそ。私の学生たちの学びの軌跡をぜひご覧ください。