Pure’ ピュレグミ きゅんの言葉の意味

by Yuka    

    ピュレグミは、日本の食品メーカーのひとつ、カンロ株式会社が販売しているグミ菓子である。2002年の販売以降、カンロ株式会社を代表とする人気商品で、今年20周年を迎えた。グミ一粒が手軽に食べることのできるサイズで、甘酸っぱく、癖になる味が魅力の商品である。

    ピュレグミには「Pure’」という英語表記が使用されている。英語でPureはピュアと読むが、商品は「Pure’」を「ピュレ」とローマ字読みしていることが分かる。英語でPureは、「純粋な、澄んだ、きれいな、にごりのない」という意味をもつ。ピュレグミは、果実を使用しているグミであり、果実の新鮮さやみずみずしさをグミ菓子で表現する。これらを表現するにPureという英語はぴったりである。

    ピュレグミのキャッチコピーは、期間限定商品など商品によって定期的に変化をしている。ここでは、20周年限定パッケージデザイン(図1参照)のキャッチコピーを取り上げる。

    この商品には、ピュレグミの中身が見えるようにハート型の小窓がついており、「きゅんと、果肉食感」というキャッチコピーが記載されている(図2参照)。

    このキャッチコピーで注目する点は、「きゅんと」という言葉だ。本来、食感について表現する際に「きゅんと」とは、表現することは少ない。ピュレグミのブランドサイト¹から、商品のコンセプトが日常の中で生まれるときめきの瞬間をピュレグミでつくるというものだ。「きゅん」という本来の、胸が締め付けられるという意味の言葉を用いることで、青春や爽やかさ、甘酸っぱさを連想させる。青春というと、学生が対象であり、「きゅん」とは、主に恋を示していると考えられる。しかし、ピュレグミ20周年スペシャルサイト²では、消費者の日常のときめく瞬間の声を集め、恋のみならず、ひとりひとりの想いをピュレグミと共に大切にしてほしいという意味が込められていることが分かる。ピュレグミが「きゅん」と表現したのは、ピュレグミを口にしたときだけに感じる甘酸っぱさやみずみずしさのように、日常の中で生まれる人々のあらゆるときめく瞬間を特別に表現し、伝えたかったと捉える。

    以上、ピュレグミのキャッチコピーから、数多くのグミや菓子商品の中からピュレグミだけの特別感を表現する方法として、商品に使用する言葉が商品のコンセプトをつくりあげることを指摘した。


参考文献:

¹ピュレグミブランドサイト-Kanro POCKeT

  https://kanro.jp/pages/pure (最終アクセス2022年6月3日)

²ピュレグミ20周年スペシャルサイト-Kanro POCKeT

https://kanro.jp/blogs/campaign/20tokimeki/ (最終アクセス2022年6月3日)

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