批判的談話分析研究との出会い by Aya

1. はじめに

私が太田ゼミに入った理由は、メディアの影響力である。現在私たちは、TVや新聞だけでなく映画やドラマ、FacebookやInstagramなどの日常で触れる様々なメディアを通して、数え切れないほどの情報を得ている。それはまるで、メディアという海を常に泳いでいるかのように、私たちはメディアから逃げられない生活となった。となると、私たちが生活を送る上での選択や判断は、全てメディアによって決められているのではないかと考えた。そのため、この影響力の大きさや、これが及ぼす問題の深刻さを学びたいと思い、太田ゼミを志望した。実際に講義を受けて得た印象は、メディアの影響力は凄まじいものであることだ。だが、その影響力があるからこそ、面白いものが生まれたり、異文化間理解を深められたり、居場所を見つけたりできる効果があることも学べた。

2. ゼミで面白かったこと、初めて知ったこと

2-1. ゼミに対して

前期ゼミ期間を終了し得たことは、二点ある。一点目は、批判的談話研究という言葉があることだ。私はこのゼミに入るまで、批判的談話研究という言葉を認識していなければ文献を読んだこともなかった。そのため、私が興味を抱いていることが、メディアと結びつくことは分かっていても、その中の主に何を学べばいいのか理解していなかった。しかし、太田先生が研究した内容の文献やLINEの文献を読み、心の底からワクワクし、生活していても常にメディアに対して自分の考えを持つように成長した。このゼミは、やっと自分が学びたいことが、批判的談話研究であることを知れて機会でした。二点目は、言葉にも色にも形にも影響力があることだ。私はゼミ活動中に、ハッピーターンの研究をした。その際に、言葉の影響力は十分にあることを知っていたが、パッケージの色やフォントの大きさにも影響力があることを学べた。このように、まだ私が知らないことが様々あり、この批判的談話研究を通してそれらを自分の知識として吸収できるのではないかと思い、さらに興味をそそられた。以上の二点が、ゼミに対してだ。

2-2.クラスメイトに対して

私はこのゼミのメンバーに対して抱いたことが二点目ある。一点目は、住んでいる環境も趣味も性格もバラバラなメンバー達が集まっているからこそ、様々な見方を体験できたことだ。例えば、お菓子のパッケージを研究する講義で、クラスメイトと選んだお菓子のアルフォートが同じだったことがある。その時に、同じお菓子のパッケージを見ていても、着眼点も違えば感想も違ったことを経験し、私自身とても勉強になることばかりだった。またこの経験から、一人ひとりの解釈があるからこそ、パッケージを誰に向けて作るのかというターゲット作成も難しいなとも感じた。ただの仲間なだけでなく、共に学べる仲間であり、これからも多くの事を共に経験していきたいなと考えている。二点目は、優しさである。授業が始まる前や意見交換の場面でも、クラスメイトの優しさがあるからこそ、様々な見方・考え方を知ることができ、自分自身も成長できていると考えた。そのため、皆の優しさが溢れる環境がとても大切であり重要であるなと感じた。以上の二点が、クラスメイトに対してだ。

3. これから

現時点で、私にとって批判的談話研究とは未知なるものだ。前期を通して様々な文献を読み、また太田先生の講義を受けて、批判的談話研究の奥深さを経験した。そのため、現時点で私が語れる内容ではないなというのが正直なところである。ただ、それは未知なるものであるからこそ、私にとってはとても興味深いものである。そのため、もし願いが叶うのなら、毎週太田先生の講義を受けたいぐらいだ。しかし、その願いは簡単に叶いそうにないため、これから教科書以外にも批判的談話研究に関わる本や文献を読み、より深くこの研究と関わり、後期では自分なりの答えを持てるようにしたいと考えている。また、私は映画やドラマを視聴することが趣味であるため、今後は日本と他国の表現の違いや言い回しの違いなど、言語学から見る日本と他国の違いを研究できればなと考えている。最後に、私は批判的談話研究を奥が深いため「未知なるもの」と表現したが、知れば知るほど研究すればするほど、興味のない内容(苦手な具)がないことに気がつき、学びたいこと(食べたい具)への好奇心で溢れていくため、私にとって批判的談話研究はパフェのようなものかもしれない。

4. 参考文献

これから読んでみたいのは、①LGBTと映画を研究している新尋開理 (2019)である。これはLGBT作品を集める映画祭で、SOGIの理解に対する過去との比較を研究した内容だ。また、②LGBT関連ではジェンダー炎上広告を研究した徐舟(2021)に文献を読みたいと思う。さらに、③方敏(2022)の日本人大学生の初対面以降の会話研究も私の年代と被るため興味が湧いた。私が、これから日本と他国の表現の違いについて研究したいと考えているため、④尾野治彦(2021)の「絵本」と「映画ポスター」における日本語版と英語版の違いについての文献も読みたいと思う。また、最近多くの人々が利用するInstagramに関する論文⑤である瀬戸下桂香(2022)も読む。

新尋開理. "クィア映画祭による SOGI の理解に対する変化." 平成 30 年度学部学生による自主研究奨励事業研究成果報告書 (2019).

徐舟. "日本におけるジェンダー炎上広告に関する批判的談話分析." 国際・都市社会文化研究 第 1 号 (2021): 151-154.

方敏, and ホウビン. "日本人大学生による初対面以降の会話における話題選択と話題導入の研究." (2022).

尾野治彦. "「絵本」 と 「映画ポスター」 における 日本語版と英語版の違いについて─「体験的把握」 と 「分析的把握」 の観点から─." 北海道武蔵女子短期大学紀要 53 (2021): 1-67.

瀬戸下桂香. "SNS 上のコミュニケーションで用いられている非言語アイテムのディスコース分析." 明星国際コミュニケーション研究 14 (2022): 99-126.

team nana

Welcome to Prof. Nana's website! Take a look at how my students and I are studying/partying together at Seisen University!  清泉女子大学・太田奈名子研究室へようこそ。私の学生たちの学びの軌跡をぜひご覧ください。