ハッピーターン 時を超えてHAPPYがTURN!!

by Aya


1.分析対象

    今回分析するお菓子は、亀田製菓株式会社が製造販売する米菓商品「ハッピーターン」である。この商品は、甘さとしょっぱさのバランスがとれた洋風・欧風の粉(以下、魔法の粉)付き細長楕円形おせんべいであり、手のひらサイズの食べやすいお菓子でもある。そのため1976年の誕生から勢いを止めることなく約45年間、常に市場に出回っている。


2.ハッピーターンの歴史

    「ハッピーターン」が誕生した1976年の日本は、オイルショック真只中であり、物価が瞬く間に上昇し、社会全体が不景気に陥っていた。その状況から、「幸せ(HAPPY)がお客様に戻り(TURN)ますように」という願いを込め、「ハッピーターン」が誕生した。そこから10回のリニューアルを経て、味や魔法の粉の分量の違いによる全13品(2022年06月02日)の「ハッピーターン」がスーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売されている状況である。また2019年に、変わってないようで変わった味をテーマに、魔法の粉がリニューアルし味わい深くなったため、キャッチコピーを“ひろがる おいしさ”として、デザインされている。


3.販売促進

 おせんべいは硬い醤油味であった当時、洋風・欧風の甘くて柔らかいおせんべいという衝撃的な登場をした「ハッピーターン」が人気な理由は、その甘さを演出している魔法の粉へのファンが多いためである。そのため、私は魔法の粉以外で理由を考えた。

① パッケージの色

パッケージのオレンジ色には、幸福感を与える効果・食欲増進効果があるそうだ。

② フォントの大きさ

袋の縦の大きさが25センチメートルに対して、「ハッピーターン」という文字が8センチメートルを占めている。つまり、商品名が全体の三分の一であるということだ。これは、他のお菓子と比べて珍しいので存在感がある。

③ 英単語

商品名である“HAPPY”と”TURN”は、小学生が学習する英単語である。つまり、消費者にとって馴染みがあり、受け入れやすく非常に覚えやすい商品名であるのではないか。また2015年の冬時期から、「ハッピーターン」を合格御守りとするプロジェクトが始まった。通常の商品と同じように、袋にも“HAPPY TURN”と印字されてあり、消費者に「ハッピーターン」によって“努力が合格というHAPPYにTURNする”という印象を付けた。さらに、袋の右下に“Soft Rice Cracker””Sweet”と印字されており、外国人にとってどのような商品でテイストなのかが容易に理解できると考えた。

以上の3点が、購買意欲を向上させているのではないかと考えた。


5.まとめ

 以上、名前や色・文字サイズそして英語に着眼して、なぜ「ハッピーターン」が約45年間人気であり続けているのか考察した。販売当初はオイルショックによる困難から人々を救いたいとつけた「ハッピー(HAPPY)ターン(TURN)」が、現在では名前が覚えやすいという効果や合格の願掛けになるという消費者行動を引き起こしている。


6.参考文献

〔亀田製菓〕「ハッピーターンの歴史」<https://www.happyturn.com/history/>(2022年06月02日) 

 〔亀田製菓〕「ハッピーターンとは?」<https://www.happyturn.com/about/>(2022年6月02日) 〔Adobe〕「デザインにおけるオレンジ色の意味」<https://www.adobe.com/jp/creativecloud/design/hub/guides/meaning-of-orange-in-design>(2022年06月02日) 

 〔色カラー〕「橙色のイメージ効果!オレンジセラピー」<https://iro-color.com/episode/about-color/orange.html>(2022年06月02日)

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