Ghana 応援キャンペーン&変わらないパッケージの本質
by Urusu
私が扱うデータは嗜好品のTVコマーシャルである。今回注目したいのは二つのことである。一つはCM中の意図について、二つ目はパッケージの分析についてである。その前提として、2006年にトリノで行われたオリンピックのオリンピック委員会のオフィシャルパートナーとしてオリンピックを応援するために制作されたCMであることが挙げられる。
まず、具体的に考察するのは製菓会社のロッテが2005年から2008年に放送した「ガーナミルクチョコレート」のCMである。当時オリンピックでは引っ張りだこの日本代表のスケート2005年には安藤美紀選手2006年では荒川静香を起用している。二人は少しずつ違ったシチュエーションで描かれている。2005年の映像では安藤美紀が試合の後でヘトヘトである様子でそれを励ますような言葉(テロップ)がでてきている。一方2006年荒川静香は女性らしさを表に出すようにメイクの鏡の前でリップを塗っている映像で「決心する人」というテロップがでている。これらの15秒の映像をオリンピックに出る選手たちに少しでも励みになって欲しいという願いが込められている。この15秒という短い時間で日本代表選手に応援メッセージ、励ますメッセージを綴られている。これはロッテのオリンピックオフィシャルパートナーとしてどう選手を応援するのか、それとともにお客さんの手をどう購買欲を搔き立てるのが重要になってくる。
二つ目に、パッケージデザインに関しては、ガーナミルクチョコの販売当初1964年から赤のパッケージであること「Ghana」という英語表記であること、カカオポッドが描かれていることは変わらない。この英語表記をされていることにはさまざまな例があるが今回はその一つを紹介する。ロッテ‘’Ghana’’の会社案内に記されているようにロッテの社名の由来はドイツの文豪ゲーテ(※注1)が著した名作「若きウェイテルの悩み」の中に登場するヒロイン「シャルロッテ」(※注2)に由来していることだ。彼女のように「愛される会社にしたい、愛される製品をつくっていきたい。」という創業者の想いがこめられている。またパッケージのこだわりとしては箱にチョコレートが守られていることでお客様が口に運ぶまで安全に形状や品質をたもってくれるということ、箱にメッセージを書いて友達や大切な人に渡すことができることから紙のパッケージから箱に変わったと言われている。
このように今回取り上げた”Ghana’’商品は、期間限定のものや新商品ではなく今も変わらないパッケージ(図1)でオリンピック選手への応援メッセージこめて選手へのさらなる発展をこめて作られた期間限定のCMであると言える。そしてずっと変わらず愛され続けるパッケージにより消費者の購買欲を引き立てるようなメッセージが込められているのではないかと考えた。
(※注1)
ゲーテはドイツの詩人、劇作、小説家、自然科学者、形態学、生物学、地質学、自然哲学、政治家、法律家ドイツを代表する文豪であった。1832年3月22日に死去。
(※注2)
ドイツ語圏によくみられる女性の名前であって愛称ロッテと認知されている
参考文献
https://www.youtube.com/watch?v=sft3O7G1qvM
荒川静香CM
https://www.lotte.co.jp/corporate/lotte_company_profile.pdf
ロッテ会社案内
https://www.lotte.co.jp/kengaku/choco/history/ghana.html
ガーナの歴史
https://www.lotte.co.jp/products/brand/ghana/kodawari/package/
パッケージのこだわりについて
https://mikiandou.exblog.jp/3179742/
CMの画像
https://www.google.com/search?q=%E8%8B%A5%E3%81%8D%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%86%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%82%A9%E3%81%BF&oq=%E8%8B%A5%E3%81%8D%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%86%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%82%A9%E3%81%BF&aqs=chrome..69i57j0i4i10i37i512j0i10l8.9705j0j15&sourceid=chrome&ie=UTF-8
若きウェイテルの悩み
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